はじめに
UNIX系OSの一つであるAIXにて、「ODM」という用語を見聞きすることがあります。
本記事では ODM について分かりやすく解説しました。
ODMとは?
ODM は Object Data Managerの略で「オブジェクト」の「データ」を「マネージ」する、いわゆるシステム情報のマネージャーです。
例えば、入出力周りの構成情報やシステムリソースの情報をODMにて管理します。
ODMで情報が保持されているか否か
特にネットワーク周りの設定値に関してはODMの概念は重要です。
例えば、ifconfigコマンドではネットワークインターフェースに関する情報の設定が可能ですが、ODMにはその設定変更が反映されないので再起動等を行えば設定は元に戻ってしまいます。
よってODMを更新するためにSMITを使用してこれらの変更を行う必要があります。
ちなみにSMITで発行するコマンドを確認すれば分かりますが実体はmkdevまたはchdevコマンドで設定を変更しています。
一例ですが
$ hostname hoge
はODMの更新はされず
$ chdev -l inet0 -a hostname=hoge
であればODMは更新されます。
終わりに
AIXでは、システム情報の一部は「ODMに反映しないとリブートすれば元に戻ってしまう」という性質はかなり重要なポイントです。smitコマンドでシステム変更する場合は、これらのことを頭の片隅に入れておくとどこかで役立つと思います。
以上、ODM入門記事でした。ご参考になれば幸いです。