(O+P)ut

アウトプット



(O+P)ut

エンジニアのアウトプット

【入門/経済】ニッケルに関するポセイドンバブルとは?

スポンサーリンク

はじめに

以下の画像は世界で起こったバブルの時系列をイラスト込みにしたもの。
f:id:mtiit:20181226172031j:plain
( https://samuelssonsrapport.se/14-bubblor/ より画像を抜粋 )
その中でオーストラリア大陸が描かれている1970年あたりに起きたのが「ポセイドンバブル/Poseidon bubble」。

本記事では同用語を初めて聞いた方向けの入門記事です。

ポセイドンバブルとは?

このバブルは一言でいうと、ベトナム戦争時に起きたニッケルに関するバブルです。また、ニッケル自体の価格が高騰したわけではなくオーストラリアの鉱業関連企業の株価が高騰したのがポイントなんですよね。

まず、時代背景として1955年~1975年の20年にも及んだベトナム戦争の時代、ニッケルの需要は高まっていました。理由はニッケルを含んだ鋼鉄は兵器の材料になるからです。ちなみにニッケルが含まれた鋼鉄はNi鋼と呼ばれ、現在でもLNGの貯蔵タンクの材料に利用されたりもしています。

そのような時代背景の中、ニッケルを提供していた大手企業の鉱山労働者がストライキを実施したりと、次第にニッケルを中心とした鉱物価格が値上がりしていきます。そんな中、オーストラリアのPoseidon社にて「有望なニッケル源を西オーストラリア州で発見した」という情報が公開されました。この情報があっという間に広がり、Poseidon社の株に買い注文が殺到します。

そして、Poseidon社の株価がみるみる上昇すると投資家は同じジャンルの鉱業関連株に目を向けます。
採掘地すらまだ決定していない新会社の株式上場でさえも、投資家は買い注文を殺到させて、まさしくバブルの状態に。

最後は、実体以上の価値となっていることに気づいた投資家が一気に手を引き、売り注文が殺到してバブルが崩壊。
f:id:mtiit:20181226171114j:plain
The Most Ridiculous Price Bubbles in History より図を抜粋
1969年末~1970年初めのたった半年間で起こったバブルとなります。

終わりに

後から分かったことですが、ポセイドン社が公表したものを掘り進めていくと、実際は想定よりも質の低いニッケル源でした。それ故に鉱山からの利益で採算が取れず、ポセイドン社は1970年代後半には上場廃止、1980年代後半には買収されます。

英語文献を読んでいるとたまに見かける「Poseidon bubble」、世界的にも注目を集めたバブルです。
頭の片隅に入れていくと、どこかで役立つかもしれません。


他の記事を読む