はじめに
何事にもルールや規格というものがありますが、サッカーボールや野球ボールにもきちんとしたルールがあります。
例えばサッカーボールの公式規格は以下となっており、
- 球形である。
- 外周は68-70cmとする
- 重さは410-450gとする
- 空気圧は0.6-1.1気圧とする
- 革皮または適切な材質である
サッカー競技規則というところでまとめられています。
一方で「球形である」という部分は見方によっては曖昧です。
そんな中で、ミリ単位の誤差が勝負を左右する ビリヤード の球の定義はどうなっているのでしょうか?本記事ではビリヤード球の規格等について与太話を記載しました。
ビリヤード球の球形具合とは?
以下は、ビリヤードの中のスヌーカーという、15個ある赤球とカラーボールを交互にポケットに落としていくゲーム用ボールに関する規格です。
直径52.5ミリメートルの大きさに規格化されており、0.05ミリメートルの誤差が許されている。
球形を定義する上で厳格な記載です。直径をあらゆる角度で調査し、直径間の誤差で球形が定義されています。
地球はビリヤード規格に通るのか?
まずは前提ですが、地球は完全な球体ではないです。
というのも、地球の自転によって赤道部分が少しふくらんでいます。この遠心力によるふくらみを、ミカンと例えられることもあります。
地球の円周は約40000キロと言われますが、
赤道の全周:40070.368キロメートル
子午線の全周:40003.423キロメートル
子午線の全周:40003.423キロメートル
というのが現在の観測値です。
今回はこの値を元に、地球をビリヤード球に縮小した際に規格を通過するのか検証します。
上記二つの全周
ℓ
を持つ球体がいると仮定すると、半径r
はr = ℓ/2π
となります。この公式を元に 半径
r
を出すと、赤道の全周を元にした球の半径:6377.398キロメートル
子午線の全周を元にした球の半径:6366.743キロメートル
となります。
この半径の誤差をパーセントで表すと、
(6377.398-6366.743)/ 6366.743 → 0.167%
ビリヤード球は、52.500mmに対して0.05mmの誤差が許されているので、その誤差をパーセントで表すと、
0.05 / 52.5 → 0.095%...
中心から表面への誤差は許容外でした。
地球は丸いですが、ビリヤード球にはなれない。ビリヤード球の厳格さはサッカーボールや野球ボールは通るのか、こちらもいつか調べてみたいものです。