疑問
Q. なぜハードディスクは電源を切ってもデータが保持されているのか?(=不揮発性)
回答
A. 磁性体にヒステリシス特性があるから
以下、補足です。
補足
HDD、いわゆるハードディスクドライブは「磁気ディスク」とも呼ばれる通り、磁気によって情報を記録します。
そのため、ディスクの表面は強磁性体層となっています。
強磁性体
強磁性体とは「磁場によって磁化され、磁場を除いても磁化が残る物質」を指します。
以下の図が冒頭に述べたヒステリシス特性を表現した特性図です。
ポイントは
磁場を強くすると(X座標の値が大きくなると)磁性体が持つ磁化も大きくなり(Y座標が大きくなる)、
その状態で磁場をかけるのをやめると(X座標の値を0にすると)磁化の値も0になる(原点に戻る)わけではなく、Y座標の値が残る点にあります。
この物理現象をヒステリシス特性と呼び、外部から電気や磁気を与えずとも情報が保持でき、情報媒体と見れば不揮発性となります。
終わりに
ハードディスクってなんで電源が入ってないのにデータ消えないんだろう?という素朴な疑問への回答でした。
ちなみに、このようにディスクデータは電源を抜いても消えないので、企業にてシステムを廃棄する際には専用の機械にて磁気を照射して中身のデータを壊してしまう、消磁作業を行う場合もあります。
以上、ご参考になれば幸いです。