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【IT用語】リグレ環境の意味とその役割

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はじめに

実際に業務提供している環境を「本番環境/プロダクション環境」と呼ぶ現場が多いですが、それ意外の所謂「テスト的に利用できる環境」の呼び名はユニークなケースがあります。

タイトルにもある「リグレ」を「テスト」環境という意味で利用する場合があるので、本記事ではこの聞き慣れたい単語の意味を調べた方向けに語源含めて「リグレ環境ってなに?」という疑問を解説します。

リグレ=リグレッション

リグレという言葉はRegressionを略したREGREから来ています。

re・gres・sion : 後戻り、復帰、後退、退歩、退化、退行、(惑星の)逆行

語源を辿ると「gression」には”転位”という意味があるので、それが元に戻るということで接頭語reがついて「REGRE」です。

”リグレッション”という言葉はアプリ開発の世界ではよく耳にする用語で、例えばプログラムを修正した際に他の箇所に不具合が出ていないかを確認するテストを「リグレッションテスト(回帰テスト)」と言います。つまり、このようなテストを行う環境を「リグレッション環境」と呼ぶわけですね。

また、例えばインフラの世界でもミドルウェアやOSにパッチを当てる際の手順の確認や、無影響を確認するための環境を「リグレ環境」と言います。故に、本番システムとOSのバージョンやミドルウェアのバージョンが揃っている必要があり、精緻にCPUやメモリまでも本番同等のものを割り当てている場合もあります。

よって本用語を初めて聞いた方は、本番環境(サービスを提供している環境)で作業をする前にテスト的に手順を確認するための役割を持つ環境がリグレ環境と覚えておけば十分。本番サーバのリグレ環境、本番ストレージのリグレ環境、本番スイッチのリグレ環境とそれぞれのHWに対してリグレという用語は存在するのでリグレ環境=サーバ ではない点は注意が必要です。

終わりに

インフラの世界では、不具合やセキュリティホールにパッチをあてることが多々ありますが、いきなり本番システムで行わずに同等のテスト環境で事前に行うケースがあります。同様の意味として「ステージング環境」「テスト環境」「開発環境」と様々な呼び方がありますが、その内の一つとして「リグレッション」という用語があることは知っておいて損はないと思います。