はじめに
Non-Volatile Memory Express、略して「NVM Express」または「NVMe」はコンピュータとストレージ接続規格の一つです。
本記事ではNVMeとはなんぞや?という方向けに簡単に説明しました。
コンピュータとストレージの規格?
コンピュータとストレージの規格を4つ以下の記事で紹介しました。
ただし、これらの規格はストレージとしてHDDを前提としています。
つまり、SATAやSASといった接続方式にてSSDを接続すると、通信部分がボトルネックになってしまってSSDの性能を発揮できません。
要はフラッシュストレージ(Non-Volatile Memory)の普及に伴い、SSDと比べて読み書き速度が遅いHDDを想定した規格ではない高速の通信規格が求められました。それがNVMeです。
NVMeの特徴は?
つまり、ハードウェアと通信規格の関係は以下になっているわけです。
速度 | ハードウェア | 規格 |
---|---|---|
遅 | HDD | HDD互換 |
中 | SSD | HDD互換 |
早 | SSD | NVMe |
実際、NVMeではSSDの高速性を活かすように設計され、例えばデータ転送のメッセージ送受信数を減らしたりすることで頻繁なアクセス要求が発生するサーバとの接続用途を想定した作りになっています。逆に市販のパソコン等では恩恵を得られるケースは少ないです。
物理層の接続仕様は規定していないですが、主に拡張スロットに利用されるPCI Expressコネクタが用いられます。
この規格自体はインテル,サムスン電子,デルといった大手ベンダーが参加する推進団体が策定しており、業界標準としてフラッシュストレージには採用されています。
終わりに
メモリーベースのストレージであるSSDの性能を活かすために設計された規格で、SSDベースのストレージにおいてはよく散見される用語です。ストレージ周りを触ることがある方は、SASやSATAと合わせて覚えておくと役立つと思います。