はじめに
洗顔の過程で「洗顔クリーム」「化粧水」「乳液」を使うことがあるので、これらの役割は何で化学的に何が含まれているのか?という観点で整理してみました。おまけで手元にある製品の成分に記載のある上位5つの文言もメモしています。
執筆時期
2020年
洗顔料とは?
目的としては、顔についた皮脂汚れや古くなった角質を落とすことにあります。
皮脂はトリグリセリド(TAG)やワックスエステル(Wax ester)といった脂肪成分で構成されていて、これらを落とすために洗顔料には界面活性が含まれています。
また、硬タンパク質の一種であるケラチンを指す角質を落とすために、クエン酸や乳酸が洗顔料に含まれており、これによってとでタンパク質を分解したり柔らかくする機能があります。
洗顔料の成分例
(ギャッツビーフェイシャルウォッシュモイスチャーフォームOI)
- 水
- グリセリン(保湿剤)
- ミリスチン酸(起泡性)
- ステアリン酸(界面活性剤による肌の油分を落とすことのバリア機能の低下を抑制)
- ラウリン酸(界面活性剤)
化粧水とは?
利用目的は、洗顔によって失われた角質層の水分を補うことで肌荒れを防ぐことにあります。
成分としては80%以上が水で、残りをアルコールとグリセリンが15%程度を占めます。
また、アルコールの役割は溶剤としてで、グリセリンは洗顔料にもあったように保湿剤としての役割です。
ちなみに化粧水の成分によく記載されている「BG」はbutylene glycol(ブチレングリコール)の略です。
化粧水の成分例
(コスモビューティーORGANIC保湿化粧水)
- 水
- BG(香料)
- グリセリン(保湿剤)
- ヒアルロン酸Na(保湿剤)
- アロエベラ液汁(保湿剤)
乳液とは?
目的としては、洗顔で洗い流された皮脂膜を再び形成することで化粧水の水分を閉じ込めることにあります。
よって乳液には化粧水とは違って油分が含まれています。
また、肌に備わっているセラミド成分を閉じ込める役割もあるようです。
肌には、本来、乾燥やほこりなど肌荒れを引き起こす外部刺激から肌を守るための働きが備わっています。その働きのことを、肌の「バリア機能」といいます。「セラミド」は、このバリア機能をきちんと働かせるための主役となっている成分です。
(花王の公式サイトより抜粋)
乳液の成分例
(メンズケシミン乳液A)
- 水
- エタノール(溶剤)
- グリセリン(保湿剤)
- トラネキサム酸(美白成分)
- グリチルリチン酸ジカリウム(抗炎症成分)
終わりに
まとめると、洗顔料が皮脂と角質を落とし、化粧水は水分を与え、乳液が油脂を与えるというのが一連の目的となります。
そして、これらの効用が洗顔料や化粧水を使う順番が決まっている理由でもあります。
以上、スキンケア周りの用語を興味範囲で調べてみたまとめでした。