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データセンターにてサーバーラックを固定する理由

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そもそもサーバーラックとは?

サーバーの形状にて、ラック搭載型というものがあります。
他にはタワー型、ブレード型等々ありますが、データセンター内に配置する場合は保守性や床面積の都合かラック搭載型が多い印象を受けます。

ラック搭載型の機器は、高さを「U」という1.75インチを意味する高さて規格され、例えば以下の画像で言えば左から11U,25U,42Uのラックです。
42Uのラックにもなると、200kg近い重さになります。
f:id:mtiit:20190701170004p:plain

(LENOVO社ラック構成ガイド より画像を抜粋)

そんなラックですが、一般的には配置場所が確定すればラックを固定します。
地震の際に動かないようにする、という観点もありますがもう一つ大事な理由があります。

搭載機器を引き出した際の転倒を防ぐ

ラックに機器を搭載する際、一般的には「ラックレール」を用いて滑らせて搭載します。
いわゆる机の引き出しのように、引けば手前に出てくる状態です。

つまりラックが床に固定されていない場合、機器を引き出すとラックが倒れる可能性があります。重心がずれることによるモーメントですね。故にラックの固定は重要です。

このように引き出せるタイプの機器は「スライド式」と呼ばれ、主に保守時に引き出すために利用します。逆に、引き出せないものを「固定式」と呼び、こちらは簡単には取り出せないようになっています。

スライド式は、搭載機器に対して左右2本のレールが付属されており、それを用いてラックマウントします。

このような機器を引き出す際はラックが床に対してボルト等で固定されているかは確認が必要です。
また、固定されている場合も一度に複数の機器を引き出さないよう、気を付ける必要があります。

終わりに

サーバーラックは多数の機器を効率的かつ安全に設置するための機器ですが、きちんと固定しなければその安全性も薄れてしまいます。
当たり前だからか、あまりネットで見かけないテーマなので「サーバーラックを固定する理由」を記事にしてみました。ポイントは、動かないようにするためにプラスして「倒れないようにするため」です。電源工事等が終わってからの固定ではなく、できれば搬入時に固定しておきたいものです。

以上、ご参考になれば幸いです。