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【SAN】ポートゾーニングとWWPNゾーニングの違い

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はじめに

ストレージエリアネットワークの世界におけるゾーニングとは、LANで言うところのVLANのようにノード間(サーバ~ストレージ)の通信を適切に制限する機能です。

ノード(サーバ及びストレージ)の特定の仕方の違いで「ポートゾーニング」と「WWPNゾーニング」がありますが、本記事ではそれらの違いについて入門レベルにて記載しました。

ポートゾーニングとは?

ノードをスイッチのポートIDで特定するゾーニングです。
物理的結線で整合性を保つ必要があるため、小規模な構成で主に利用されます。
ノードの機器に依存していないため、HBAの故障及び交換作業を行ってもスイッチのポートに変更はないため再設定が不要となるなどメリットもあります。

WWPNゾーニングとは?

WWPNとはWorld Wide Port Nameと呼ばれ、サーバやストレージのFCポートに割り当てられた一意の識別子です。
LANでいうところのMACアドレスに相当するアドレスで、こちらを元にゾーニングをすることでSANスイッチの接続ポートに変更があっても末端同士のノードでペアをとっているため影響がないのがメリットです。

また、例えば物理的には1台のマシンに複数の仮想マシンを立てる場合に「物理的なスイッチのポート数」とは切り離して仮想的なWWPNを利用するといった手法もこちらのゾーニングでは利用可能です。

二つの違い

WWPN(≒WWN)とポートのイメージは以下画像が分かりやすいです。
以下はスイッチのポートでゾーニングしている例で、末端のWWPNでペアを組むのがWWPNゾーニングです。
f:id:mtiit:20200109193315j:plain
https://www.slideshare.net/brocade/fc-49314954 より画像を抜粋)

それぞれにメリットデメリットがあり、
デバイスの交換でもゾーン変更が発生しないポートゾーニング、1 つのHBAを複数の仮想ポートで共有させることができるWWPNゾーニングは環境によって使い分けることができます。

実機に対するゾーニングの例

1. エイリアス作成

> alicreate "aliasname","domainid,portno" #作成
> alishow #作成内容確認

2. ゾーン作成

> zonecreate "zonename","aliasname1;aliasname2" #作成
> zoneshow #作成内容確認
> cfgsave #作成内容保存

3. コンフィグ作成/設定

> cfgcreate "configname","zonename1;zonename2" #作成
> cfgshow #作成内容確認
> cfgsave #作成内容保存
> cfgenable "configname" #作成内容設定
> cfgshow #設定内容確認

終わりに

ストレージエリアネットワークの二つの用語とその比較でした。

ご参考になれば幸いです。