はじめに
パンの原材料は以下の4つです。
- 小麦粉
- イースト菌
- 水
- 塩
イースト菌とは酵母は英語でyeastであることも分かる通り、お酒作りで登場する酵母です。
つまり、パン作りには酵母を用いた発酵の過程が存在するのですが、製パンにて発酵が登場する理由を簡単に説明します。
製パンに発酵が必要な理由
パン作りの工程は
- 原材料を混ぜ
- 発酵させ
- 切り分け
- 寝かせ
- 焼く
です。
そしてその中で登場する発酵は具体的には「酵母がエネルギーを生み出すため化学反応」であり、以下の化学式で記述されます。
左側が糖で、右側がアルコールと炭酸ガス。
で、結論としてパン作りで発酵が必要な理由は「アルコール」ではなく「炭酸ガス」を発生させるためです。の方です。
そしてこの炭酸ガスはパン生地を「膨張」させるために利用されます。
要は、パン作りにおいて”発酵=膨張”が主目的であり、合わせて膨張時に独特の風味と食感がパンに付与されます。
風味というのもポイントで、アルコール発酵によって芳香性のプロパノールやブタノールといった香りのもとが生成されます。
ちなみにパンとお酒で発酵のニュアンスは違っていて、お酒では肝となるアルコールはパンには不要なので酵母に酸素を十分与えることでアルコールを生成しすぎないようコントロールします。逆にビールやワイン、日本酒を作る際は酸素を抜くことでアルコール発酵を促します。
終わりに
お酒作りとは異なり、パン作りにおける発酵は生地本体を膨らませることが主目的となります。
また、フレーバー物質としてアルコール等々を生成する役割もあります。
日常に溶け込んでいるパンですが、意外と知らないことも多いので冒頭に紹介した書籍はおすすめです。