電源用語は難しい
以下記事の第2段です。
NEMA L6-30Pという文言は海外メーカー機器の電源周りで見かける文字列です。
本記事では、上の文字列をベースに解説しながら、電源用語に触れてみたいと思います。
NEMA
NEMAとはNationalElectricalManufacturersAssociationの略でアメリカ電機工業会が作成した規格であることを指しています。
海外メーカーが採用する規格として、国際電気標準会議を指すIEC(International Electrotechnical Commission)も同じように見かけます。
以下からはNEMAによる記載方法です。
ちなみによく見る後続文字列を正規表現で書くとすると以下となります。
L?(5|6|8)-(15|20|30)(R|P)
L6-30Pも上記文法に沿っています。
L
Lがある場合は引掛け形となります。
差込プラグを差込んだ後、回転させることでプラグを抜けにくくするため引っ張り強度が高い特性があります。
6
この数字にて定格電圧を表します。
主に5、6、8が見られ、それぞれ125V、250V、480Vに対応します。
つまりL6-30Pは定格250Vということになります。
主にと書いたのには理由があり、15や16といったものも存在します。
これは定格電圧の違いではなく接地型、いわゆる差込口の数が違います。上であげた5,6,8は全て差し込み口が3つです。
30
この数字にて定格電流を表します。
30であれば定格電流が30A、20であれば定格電流が20Aとなります。
P
レセプタクル形式かプラグ形式かを指します。Pであればプラグ形式です。
簡単に言えば、メス側がRでオス側がPとなります。
ちなみに、この電源ケーブルの先端をインレットと呼びます。水が流れ込む箇所を指す用語です。
ビジュアル
一覧図です。
https://www.oss.omron.co.jp/ups/product/upsnews/UPSNews_vol06.pdf より図を抜粋
つまり NEMA L6-30Pは
アメリカ電機工業会が規格している「引掛け型 定格250V/30A メス」を意味します。
以上、ご参考になれば幸いです。