グローバルミラーにてフラッシュコピーを行う理由
グローバルミラーのステップは大きく分けると以下の3ステップで語られます。
- 変更情報を作成
- 変更情報を転送
- FlashCopyで静止点を保管
ここに登場するストレージは、便宜的にAボリューム,Bボリューム,Cボリュームと呼ばれたりします。
Avol | グローバルミラー元 | 上の図でいうと左にある |
---|---|---|
Bvol | グローバルミラー先/フラッシュコピー元 | 上の図でいうと右上にある |
Cvol | フラッシュコピー先 | 上の図でいうと右下にある |
バックアップの実現にはAvolとBvolだけでよいのでは?という素朴な疑問に対して、少しざっくりした解説をしてみました。
ざっくりした理由:静止点を保管するため
それぞれのフェーズで、BvolとCvolがどのような状態か見ていくと分かりやすいです。
変更情報を作成フェーズ
Avol | 最新の静止点 |
---|---|
Bvol | 一つ前の静止点 |
Cvol | 一つ前の静止点 |
変更情報を転送フェーズ
Avol | 最新の静止点 |
---|---|
Bvol | 更新を反映中(NOT静止点) |
Cvol | 一つ前の静止点 |
フラッシュコピーフェーズ
Avol | 最新の静止点 |
---|---|
Bvol | 最新の静止点 |
Cvol | 一つ前の静止点→最新の静止点 |
ちなみに、フラッシュコピーは論理的なコピーなので一瞬で終わります。
ポイント
BvolとCvolを見ると、必ずCvolは静止点を保持しています。
静止点を保持しているということは、それをサーバに読み込ませることでバックアップとして機能します。
ところが、Bvolだけを見ると新しい静止点のイメージへの変更中フェーズは静止点として機能していません。
つまり、このフェーズで被災すると静止点として利用できない可能性があります。そのために、Cvolを用意してどのフェーズにおいてもイメージを連続的に保管します。
終わりに
グローバルミラーのような非同期転送においては、どのように静止点を保管するかが肝になります。
当たり前だからかあまりネットに転がってない内容なので記事にしました。ご参考になれば幸いです。