はじめに
世界で管理されており、有限なものとして割り当てされ、枯渇問題による対応を求められる、そういう意味ではAS番号とIPアドレスは似ています。
ただ、使われ方や役割は全く違います。
今回はそんな二つの違いについて分かりやすく解説してみました。
AS番号とIPアドレスの違い
ざっくりですが、比較表を記載しました。
AS番号 | 事業者毎 | 16bit | 不足を懸念し...32bit |
---|---|---|---|
IPアドレス | ホスト毎 | 32bit | 不足を懸念し...128zbit |
ちなみに、どちらもIANAという機関が配布しておりざっくりした数字ですが日本は16bitのASを100個、IPv4を2億個割り当てを受けています。
AS番号は馴染みが薄い
そもそもですが、AS番号とはAutonomous System Numbersの訳で、BGPといった技術に関する説明で見かけるもののなかなか日常では遭遇しないです。
一方で、IPアドレスに関してはよく耳にしますよね。これには理由があります。
例えば、ホームページを開設してIPアドレスを割り当てて欲しい、と思うケースは世の中に多いと思います。
そういう場合、ISPのサービスを契約して 自分の組織のネットワークを接続してもらいます。その際に、自分の組織の出口のネットワークにはISPから割り当てられるIPアドレスを利用します。
一方で、AS番号は一般的にはIPアドレス指定事業者が申請をするものです。なので、一般の方には馴染みがないのだと思われます。
ただ、インターネット技術を語る上では欠かせない用語なので、なんとなくイメージできてるとよいかもしれないです。
ちなみに以下の図は、ASを含むネットワークの全体像です。
http://atnetwork.info/ccna1/as04.html より図を抜粋
終わりに
IPアドレスの枯渇と同じように、AS番号も従来の16bitから32bitに拡張されました。
あまり馴染みのない分野ですが、ネットワークエンジニアと称される方は頭の片隅に入れておくと役立つと思います。
以上、ご参考ください。