ネットワークスペシャリスト過去問シリーズ
ネットワークスペシャリスト試験の過去問を解きながら、エンジニアとして覚えておきたいと思った設問をピックアップしてメモに残しました。
ちなみに、23年度版はこちら
注意ですが、平成24年度の過去問を今後新鮮な気持ちで解きたいという方はこのページは見ない方がいいです。
では、
午前Ⅱ問題を取り上げます。
午前Ⅱ問題
設問1 Autonomous System
自律システムに関する問題でした。
題材となっていたBGP-4はEGPの一種で、自組織内だけの設計だけでは利用することができないので耳慣れない方も多いかと思います。
この通信のためには、組織ごとにインターネットの世界で唯一の番号が割り当てられます。この番号をAS番号と呼び、原則は2オクテットで4オクテットのものもあります。IPアドレスと同じでIANA*1によって管理されています。
設問8 ハミング符号の用途
ハミング符号が、Bluetooth通信の誤り制御に使われているという知識を問う問題でした。
調べてみると、他にもECCメモリやRAID 2でも採用されているようです。ちなみに、よく見るRAID5は水平パリティです。
設問10 ICMP
pingでおなじみのICMPの動き方に関する設問でした。
ICMPにはエラーが5つあり、それぞれに意味が異なります。
Type03→Destination Unreachable(宛先到達不能)
宛先に到達不能の場合に使用されます。よく見かけます。
Type04→Source Quench(始点抑制)
送信元抑制とも呼ばれます。ルータがパケットを処理しきれない場合に抑制するように伝えます。
Type05→Redirect(最適経路への変更指示)
ホストが送るべき新しい最適ルータのIPアドレスをホストへ送り返す際に使用されます。
Type11→Time Exceeded(TTL超過によるパケット破棄の報告)
TTLが0になり、ルータによってパケットが破棄されたことを伝えるために使用されます。
Type12→Parameter Problem(パケットパラメータにおけるエラー)
Length bytes等々のパラメータが異常な場合に使用されます。
設問12 ESPによる暗号化対象範囲
IPSecの暗号化範囲に関する問いですが、以下の画像が大変わかりやすいです。
https://qiita.com/kure/items/09ab9bd449e72f27b7e3https://www.infraexpert.com/study/ipsec6.html より図を抜粋
ちなみに、ESPとはEncapsulating Security Payloadの略で、暗号化対象の「ESPトレーラ」はIPパケットの長さを調整するためのものでここまで暗号化されます。
*1:「Internet Assigned Numbers Authority」の略
*2:Web-based Distributed Authoring and Versioningの略